地域コミュニティブランドについて
地域コミュニティブランドは、星合博士によって提唱された地域活性化・地域情報化、コミュニティビジネス創発のための新たな理論です。
これは、1998年に提唱され、新たなネットワーク理論として世界的に注目された「ブローカレス理論」を理論的なベースにしています。(LINK)
以下は、内藤豊が地域コミュニティブランドを学ぶにあたって独自にまとめたものです。
星合博士の解釈と異なる可能性がありますので、その点に留意して読み進めてください。
参考文献 ブローカレスモデルとSIONet (2003星合隆成編著)
(1)地域コミュニティブランドの特徴
課題解決型からプラットフォーム型へ
ビジネスや経営、マネジメントの分野には、優れた手法やHOWTOの情報があふれています。
もちろん、コミュニティビジネスや地域活動の分野にもさまざまな手法が存在しています。では、理論はあるのでしょうか?理論は、異なる課題にも用いられ、成果をあげなければなりません。私には地域活性化の分野には理論が存在しないように思えます。
地域活性化の分野に理論が無いのは、課題解決型アプローチが取られていることが理由ではないでしょうか?
これまでの地域活動は、課題解決型アプローチで取り組まれることが多く、地域の特性に合わせて手作りで作られた活性化手法であり、過去の成功や失敗といった事例が分析されたとしても、他の地域や同じ地域であっても他の活動に適用することが難しいと思われます。
地域コミュニティブランドは、多様な地域の多様な活動に適用できる、地域活動のOS(Operation System)・プラットフォームとなることを目指して提言されました。OSやプラットフォームがあることで、個別システムを開発するのに比べて、迅速で、低コストに地域活動を実行できます。(図01)低コストであるがゆえに活動の持続性を高めることができます。
かつ、活動の成功や失敗をフォードバックする先としてOSやプラットフォームが存在することにより、OSやプラットフォームが成長し、さまざまな機能を保有することになります。
地域コミュニティブランドは、地域活動を科学的に解析し、理論を持ち込みます。そして、地域活動の羅針盤として、示唆を与えます。
地域活動が理論化されることにより、体系化や分類が進み、地域活動と地域活動をつなげることができるようになります。これにより、異なる地域活動同士や企業活動とつなげ、活動自体を大きくすることができます。
地域活動内の感情的な紛争を理論で解決する可能性を提示できます。
自由で、平等・対等で、自律的なネットワークを実現することができます。=Peer-to-Peer(P2P)(図02)
企業や自治体等で多く用いられているトップダウンかつヒエラルキー型の組織ではなく、自律分散協調型のフラットな組織を目指しています。
地域コミュニティブランドによるプラットフォームが提供するもの
- ブランディング Branding
- プロモーション Promotion
- マーケティング Marketing
- ライセンシング Licensing
- ファンディング Funding
- ラーニング Learning
- シェアリング Sharing
- メイキング Making
- プレゼンテーション Presentation
- プロトタイピング Prototyping
(2)地域コミュニティブランドの活用事例
2004年 フレッツ光(ひかりグリッド・・・ヒトゲノム解析・イトカワの解析)
2005年 愛知万博100万人の回覧板(打ち水を呼びかけ)
Nunotech(群馬県桐生市) 宮崎県立小林秀峰高校(宮崎県小林市) お笑い番長(福岡県福岡市) 崇城大学SCB放送局新市街スタジオ
(3)具体的な指針・手法
地域コミュニティブランドにおける具体的な指針として、SCBの17箇条があります。以下に記します。